新型コロナウイルスの集団感染が発生したダイヤモンド・プリンセス号。ここでは、救助にあたった医師や政府職員、検疫官らの感染が相次いだが、自衛隊は2700人の隊員が対応していたにもかかわらず、感染者ゼロで任務を終えた。

【解説】自衛隊が実践するマスクの外し方

「ぜひ、感染防止のノウハウを教えてほしい」──。日増しに増える各自治体からの要望に応えて、4月14日に自衛隊が公式サイト上で39ページにわたる資料「新型コロナウイルスから皆さんの安全を守るために」を公表した。

 難しいプロの技ばかりが紹介されているかと思いきや、なかには家庭でも簡単に活用できそうなものもある。

 たとえば、「次亜塩素酸ナトリウムの作り方」だ。次亜塩素酸ナトリウムは市販されている漂白剤の主成分で、衣服用の漂白剤や住宅用の漂白剤などに含まれている。

 人体に直接使うことはできないが、物の消毒には極めて有効。希釈することでドアノブ、手すりなど多くの人が使う部分の消毒にも使えるというのだ。

 自衛隊の公式サイトでは、具体的な希釈の方法も紹介されている。その方法は、きれいに洗った500mlのペットボトル容器に「5%次亜塩素酸(市販品のもの)」を5ml入れてから水で500mlに薄める、という簡単なもの。0.05%の次亜塩素酸ナトリウム水ができあがる、

 使用の際は、必ず手袋をはめ、換気をすること。水以外のものと混ぜないこと。拭いた後に水拭きをすることが重要だそうだ。

 マスクの外し方にも“感染者ゼロ”の極意が隠されていた。まず、マスクを外す前に手指を消毒する。そして、ゴムひも部分だけを持ってマスクを外す。その際、マスク本体には触れないように注意。捨てるときはゴミ箱に近づきすぎないように距離を保つようにするなど、具体的に指南している。

「本資料をご家族とも共有・実践していただき、皆様と力を合わせて感染防止活動の輪を広げることができれば幸いです」(自衛隊統合幕僚監部報道官)

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